Yahoo!デベロッパーネットワークです。
先日に行われた開発者の方のお小遣い稼ぎを目的としたハッカソン「アフィリエイトソン」の第1回目の成果発表会であった第2回アフィリエイトソン前夜祭の様子をレポートいたします。
アフィリエイトソンとはYahoo! JAPANの他に楽天、リクルートといったWeb API公開企業の中で、アフィリエイトに対応したWeb APIを公開している企業が集まって、開発者の方達にそれらWeb APIを利用したサービスを開発してもらい、それでお小遣いまで稼いでもらおうといった企画です。
このハッカソンが他のハッカソンと少し違うのは、1ヶ月間の流通総額を競って優勝者を決定するという点です。実際の開発を行うアフィリエイトソンの中で開発が完了しなくても、その後の1ヶ月の間に作品を仕上げることも、実際のアフィリエイト額を見ながらさまざまな施策を打ち流通総額を上げていくことも推奨しています。
そうして、作品を開発した参加者のなかから、1ヶ月間の流通総額がもっとも高かったサービスには3社からの賞品が贈られます。
その発表が行われる第2回アフィリエイトソン前夜祭は成果発表や各社のWeb APIのご紹介の他に、弊社子会社のIDCフロンティアがこのイベント向けに特別に提供しているクラウドサービス セルフタイプをご紹介させていただきました。
アフィリエイトソンに参加される方には、こちらの環境を2ヶ月の間は無償で提供させていただき、実際に評価期間内にサービス上で商品が売れるかどうかを試すのにインフラ面にお金をかけずにサービスを検証することができます。
各社のアフィリエイト対応したWeb APIの紹介の後に、いよいよ流通総額のもっとも高かった優勝者の発表です。前回の第1回アフィリエイトソン優勝者は商品画像がシンプルで美しいものを選び、iPhoneやiPad向けのUIに特化したサイト「Rakuten Qute!」でした!
受賞者には楽天の川原さんが開発した表彰用の各社のE-コマース系Web APIを利用してランダムで商品が表示されたルーレットを回していただき、選択された商品が実際に賞品されるという趣向を凝らしたものとなりました。
受賞後は各参加者の方々による、この数ヶ月間の開発の中で得た知見をシェアするLT大会が行われ、通常のハッカソンと異なり、サービスを成長させていく要素として流通総額に焦点が当てられていたため、最近話題のサービスを成長させていくための「グロース・ハック」の視点が自然と取り入れられていて、アフィリエイトソンに参加された開発者の方々はそれぞれの成長に貢献した知恵を共有し合うことができました。
今回はその中でも最優秀賞を取得された「Rackten Qute!」を開発された @g08m11 さんの事例を紹介したいと思います。
アフィリエイトソンは1ヶ月の流通総額を競うハッカソンであるため、素早くサービスを立ち上げ、認知され、売上を上げ、流通総額を短い期間で向上させていかねばなりません。いわゆるリーン・スタートアップのMVP(Minimum Viable Product:実用最小限の製品)のように確実に利用者が付く状態を作って成長させていく視点が必要なのです。
そこで @g08m11 さんは商品検索のWeb APIで取得できる画像ファイルの中で、ゴミゴミした情報が含まれていない、シンプルで綺麗な商品画像を手動でピックアップ、キュレーションし、その商品が魅力的に映るようiPhoneやiPadで綺麗に表示されるレスポンシブWebデザインを採用し、数点の商品画像に特化して見易いUIのサービスを開発されました。普通であれば、Yahoo!ショッピングや楽天さんで扱う無数の商品をいかに提供するかに捕われがちですが、クリック率を上げるためにサービス利用者が興味を引きそうな魅力的な商品のみを選択し、クリック率を上げることに注力したのがMVPとしての役割を果たし、成功した一因となっていそうです。
そして、Slide Shareの中で説明されているSEO対策、ブログやTwitter、Facebook、NAVERまとめでの紹介によるサービス認知度の向上、実際にサービスを利用しそうなターゲット層に直接相談し、クリック率をKPIとして定めてサービスのブラッシュアップを繰り返すことで最終的な流通総額につながったようです。
サービス開発の視点で参考になる点が多いのではないでしょうか。今回はYahoo! JAPAN、楽天、リクルートの3社開催の中で、楽天さんのWeb APIをご利用いただいていますが、今後はぜひYahoo!ショッピングWeb APIもご利用いただけると幸いです!
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