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テクノロジー

書籍「ステップバイステップで力がつく Googleアシスタントアプリ開発入門」を執筆しました

こんにちは、エンジニアの一円 真治です。いつもはYahoo! MAPのサービス開発を行いながら、Yahoo! MAPのGoogleアシスタントアプリの開発も担当しています。

今回は、元ヤフーAndroid黒帯で、現在は株式会社ビデオマーケットでプロダクトマネージャー、VP of Engineeringをされている里山南人さんと共著で執筆した「ステップバイステップで力がつく Googleアシスタントアプリ開発入門」本を紹介いたします。こちらの書籍は、今月9月4日に発売され、Kindle版も発売済みです!

概要

近年、Google HomeやAmazon Echo、Clova WAVEなどのスマートスピーカーが登場しています。お持ちの方も多いのではないでしょうか。ちなみに私は、Google HomeとGoogle Home MiniとClova Friends miniの合計3台を持っています。それぞれのスピーカーには、人工知能(AI)アシスタントが搭載されています。本書は、Google Homeに搭載されているGoogle社のAIアシスタントであるGoogleアシスタントのアプリ開発の方法を解説した本です。

改めて、Googleアシスタントについて、紹介しておきたいと思います。Googleアシスタントは、2016年のGoogle I/Oで発表されました。現在、Google HomeやAndroid・iOSスマートフォンだけでなく、イヤホン(例:Pixel Buds)やAndroid Autoを通して車にも搭載され、マルチデバイスで利用が可能です。スマートフォンでも利用可能なので、ディスプレーに情報を表示可能なことも大きな特徴と言えるでしょう。さらに、今年には、現在米国のみですが、画面付きのスマートディスプレーが発売されました。このように、Googleアシスタントはいつでもどこでも、場所を問わず利用できるシーンが多く、今後私たちの情報検索の在り方を変えていく可能性を秘めています。

Googleアシスタントのアプリケーションはどうやって開発するのか簡単に解説したいと思います。以下の図は、開発の全体像です。書籍内では、標準的な開発環境であるGoogleアシスタントのアプリの開発者向けプラットフォームの「Actions on Google」、Google社の自然言語処理プラットフォームの「Dialogflow」、アプリのバックエンド処理を担う「Cloud Functions For Firebase」を利用しています。

開発の流れは以下の通りです。

  1. 開発者は、Actions on Googleでアプリ管理するプロジェクトを作成します。
  2. Dialogflowでプロジェクトを作成し、会話フローを構築します。
  3. Cloud Functions For Firebaseと連携し、Dialogflowからの会話意図情報を元に、バックエンド処理を実装します。
  4. Actions on Googleにあるシミュレーターを活用し、動作確認とテストします。

Googleアシスタントのアプリ開発では複数のツールを渡り歩きながら開発することになるので、最初に開発の全体像を理解しやすくなります。

書籍の内容について

さて、次から執筆した書籍の中身についてご紹介したいと思います。章構成は以下の通りになっています。書籍の内容全体を通して、Googleアシスタントに興味がある人ならば誰でも作れることを意識して、操作する画面のスクリーンショットやサンプルコードを丁寧に交えながら、解説しています。

  • chapter1 GoogleアシスタントとAction
  • chapter2 Googleアシスタントのアプリ「Action」の作り方
  • chapter3 しっかり作るGoogleアシスタントアプリ
  • chapter4 いろいろな機能を活用してアプリを作ってみよう
  • chapter5 アプリが世の中に出るまで/出たあと

chapter1-2では、Googleアシスタントのアプリであるアクションが動作する仕組みと、開発プラットフォームである「Actions on Google」について解説しています。

chapter3では、シンプルなじゃんけんゲームアクションを作りながら、自然言語処理プラットフォームであるDialogflowとCloud Functions For Firebaseの活用方法を学んでいきます。章の後半では、音声合成マークアップ言語(SSML)による音声チューニングの方法、リッチなUI表現方法を解説しています。アプリケーション開発者からすると、UI・VUI(Voice User Interface)を考える上での必須情報になるかと思いますので、chapter3は必読です!

chapter4は、一風変わって、位置情報や天気情報を活用したアクションの作成や、ユーザーへの通知機能の実装など、Googleアシスタントのマルチデバイスという特長を活用したアクションの実装方法を紹介しています。最後のchapter5で、しっかりとアクションのリリース・申請するための必要な手順を解説し、リリースしたアクションをユーザーに使ってもらいやすくするテクニックを紹介しています。

最後に

本書を手に取り、あなたもGoogleアシスタントの世界に飛び込んでみませんか?AIアシスタントとGoogleアシスタントアプリ開発の理解に役立てると幸いです。

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