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2022も開催!ヤフー主催の学生向けものづくりイベントHack Uを紹介します!

こんにちは。ヤフーのデータ統括本部でデータエンジニアをしている加賀です。エンジニア業務の傍ら学生向けのハッカソン「Hack U」の企画・運営もしています。

学生のみなさん。今年度もOpen Hack Uを開催します。夏開催のエントリーは6/16(木)から始まりました。この記事ではHack Uはどんなイベントなのかという点を、春に開催した「Open Hack U 2021 Vol.3,4」の内容に触れつつご紹介します。

Hacktime

Hack Uについて

そもそもHack Uをご存じでない方もいらっしゃるかもしれません。

Hack Uはヤフーが主催する、学生にものづくりの楽しさを体験してもらうハッカソン形式のイベントです。限られた期間の中でプロダクトを学生自ら企画・開発・発表する点は通常のハッカソン同様ですが、期間中にヤフー社員が手厚くサポートするのが大きな特徴です。さまざまなバックグラウンドを持つヤフー社員が企画から発表までサポートするので、ものづくりの経験がない人でも安心してイベントに参加いただけます。もちろん腕に自信のある学生さんの参加も大歓迎です。

発表会の様子はYouTubeでライブ配信されるので、作った作品を多くの人に見てもらう機会になります。

Hack U に参加してくれた学生からは、こういった感想をよくいただきます。

  • イベントを通じてものづくりの楽しさを感じられました。
  • 初めてのチーム開発でしたが、楽しく開発できました!
  • ヤフー社員のサポートが親切で、とても取り組みやすかったです。
  • 他の作品に触れることで良い勉強になりました。

また学生の頃に参加したことがあり、その後社員になった者に聞いてみると、「開発期間中は動くものを作る体験が楽しく、発表会は社員からフィードバックをもらえて良かった。学校や研究室では手に入らない学びがあり、ハッカソン経由の知り合いも増えるイベントだった。」と話していました。

このように、Hack Uはものづくりを通じて楽しさや学び、新しいつながりを得られるイベントとなっています。

Open Hack U 2021春開催について

ロゴ

2021年度は大学との共同の開催や高専生限定開催など、多くの学生ハッカソンを開催できました。この記事ではこの春に開催した「Open Hack U 2021 Vol.3,4」の内容を掘り下げて紹介します。

Open Hack Uは特定校や特定の学年といった縛りなく全国から参加できるイベントとなっています。例年、数多くの学生の皆様にご参加いただき、先着順のエントリーが1日で埋まってしまう状況が続いていました。春開催では抽選式のエントリー方法を採用し、全2回のオンライン開催に51チームが参加してくれました。

2回とも月曜日のキックオフイベントから開発期間が始まり、2週目の土曜日に発表するというスケジュールで開催されました。ヤフー社員との相談はオンライン開催に伴い、SlackやZoomを使って行われます。春休み中のチームもいれば授業期間中のチームもいましたが、それぞれのチームで作業時間をコントロールしながらハッカソンが進行しました。

各開催の最優秀賞

Hack Uでは以下の4つの観点で優れた作品に対し表彰を行っています。

  • 新規性(技術や組み合わせのオリジナリティーがあるか)
  • 技術性(利用している技術は高度か)
  • 発展性(将来どの程度の波及効果が期待できるか)
  • 再現性(アイデア、プレゼンテーションだけではなく実際に動くものがあるか)

Hack Uでは審査員がこれらの観点で評価し、総合的に最も優れた作品に対して最優秀賞が贈られます。

Open Hack U 2021 Vol.3,4でどのような作品が発表されたのでしょうか。YouTubeで公開されている発表会の様子を見ていただけると嬉しいですが、全部のチームの発表を見るのは少し時間がかかるかもしれません。ここでは各開催の最優秀賞に輝いた作品を紹介します。

作品名:FudeTarou/チーム名:ToriRobotics (Open Hack U 2021 Vol.3 最優秀賞)

文字を綺麗に書くコツを掴むために、筆にかかる力や動きをセンシングする作品です。綺麗な文字のために筆遣いを学ぼうとしても、お手本の筆遣いとの差を正しく把握することは簡単ではありません。この作品は筆型デバイスが動きや力をセンシングし、GUIでリアルタイムにフィードバックします。お手本のデータとの差に基づいて点数を計算し、正しい筆遣いの習得につなげます。

既存の筆遣い習得システムはいずれも「手軽さ」「書き心地」「動きや力の評価」といった観点で一長一短でした。この作品ではどの観点でも満足できるように、書き心地を損ねることなくセンシングできる筆型デバイスを開発しています。筆先のトラッキングにも取り組んでおり、アプリケーションの大きなポテンシャルを感じます。

作品名:PosRabbi/チーム名:PAYDAY (Open Hack U 2021 Vol.4 最優秀賞)

自分の姿勢を客観的に把握するために、人の姿勢と人形の姿勢が連動する作品です。悪い姿勢を続けると健康に良くありませんが、姿勢を客観的に把握できすることは難しく、いつの間にか悪い姿勢になってしまいます。この作品は画像処理で姿勢を認識し、姿勢人形とGUIアプリに反映させて姿勢を可視化します。姿勢が悪くなりすぎると音声でも警告するようになります。

悪い姿勢を認識してフィードバックする方法はいくつか考えられますが、この作品はフィードバック方法がユニークでした。人形をインターフェースに採用するのは「姿勢をどのように可視化するのが良いか」をじっくり考えないと思い浮かばないアイデアだと思います。認識から可視化までの一連の技術もうまく連携していて、完成度の高い作品に仕上がっていました。

作品や利用技術の傾向

前章では最優秀賞に輝いた作品を紹介しましたが、次はすこし視野を広げて作品全体の傾向を見ていきます。ここ数年オンラインでの開催が続いている中、今回発表された全51作品の作品形態や使用言語、利用技術がどのようになっているのかお伝えします。

作品形態

作品形態_円グラフ

まず、作品ごとに形態を調べてまとめてみました。Webアプリケーションの作品が全体の60%ほどとなっており、作品群の中でも強いシェアを誇っています。オンライン開催では実機デモを紹介しにくいことから、実行環境が限定される作品は避けられる傾向にありそうです。とはいえ、スマホアプリやゲームを発表するチームもしっかり存在感を示しています。ハードウェア作品はオンライン開催だと開発と発表が難しい印象がありますが、かなり高い完成度の作品が発表されて、Vol.3,4ともに最優秀賞に輝いています。

使用言語と技術

言語_棒グラフ

技術_棒グラフ

続いて、使用された言語や技術をまとめてみました。使用言語の利用状況を見るとJavaScript, Pythonの人気がとても高いことがわかります。本開催はWebアプリケーションの作品が多いため、やはりJavaScriptの利用数も多くなります。PythonはWebフレームワークからバックエンドまで器用にこなせるため、ハッカソンでのコンパクトな開発に採用されやすいのだと思います。

使用技術を見るとFirebaseの利用チームが群を抜いています。Hack UがFirebaseワークショップを開催していることも影響していそうですが、Webアプリケーションを作るのに必要な機能をある程度担保できる点に魅力を感じるチームが多いからではないかと思います。Firebaseに続いてjQuery, React, Vue.jsがシェアを争っている点も興味深いです。

ハッカソンに参加して技術を選定する際は、ここに挙げた言語や技術を参考にしてもよいかもしれません。

運営視点で見たハッカソン

ありがたいことにハッカソン参加記を書いてくれる学生がいますが、ハッカソン運営記はあまりみかけません。私はOpen Hack U 2021 Vol.3に運営として関わっていたので、感想を少し書いてみます。(イベント参加記を書いてもらえるとイベント関係者が喜びますのでぜひご検討ください。)

少し前の章で最優秀賞の作品を紹介しましたが、他の作品もクオリティの高いものばかりでした。どのチームも高い熱量を持って、それぞれの視点から見える課題を解決しようと取り組んでいてうならされました。私は審査員ではないのですが、審査する立場であれば優劣つけ難くて大変だったのではないかと思います。

個人的にはVol.3で発表された「どろもん!」とVol.4で発表された「Fortune Teller」がお気に入りです。「どろもん!」は「もし、自分の描いた絵が戦い始めたら…」というコンセプトのゲームで、サクッと書いた絵がすぐに戦い始めます。「Fortune Teller」は日々積んだ徳を記録し、それをもとにユーザーにたまっている運を可視化するアプリケーションです。どちらも面白いコンセプトを独自のアプローチで実現していてすごいと思いました。

発表会の裏ではSlack上で参加者同士の交流が行われていました。お互いに作品を紹介しあったりフィードバックを送りあったりと、他参加者へのリスペクトのあるすてきな雰囲気になっていたと思います。

おわりに

この記事でHack Uに興味を持っていただけたなら幸いです。イベントに参加してみたいな〜と思ったそこのあなた! Open Hack U 2022のエントリーが6/16(木)から始まっています。今年の夏に2回開催されるので、予定の合う回を選んでエントリーしてください。片方の開催は3年ぶりとなるヤフー社内での発表会を予定しています。

オフライン開催で作品の傾向が変化するかが見どころになりそうです。エントリーをお待ちしています!

こちらの記事はいかがでしたか?

  • 学びがある
  • わかりやすい
  • 新しい視点

ご感想ありがとうございました


加賀 正樹
社内横断データのデータエンジニア
社内共通で使えるデータを整備しています。ときどきHack Uの企画・運営もしています。

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