2019年11月13日

ヤフーとJava、そして今後のJavaコミュニティーでの活動について

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こんにちは、Yahoo!メールのエンジニア、阪田です。この度、ヤフーの「黒帯」社員になりました! 正確に記しますと、「第9代黒帯〜プログラミング言語(Java)〜」です。このブログ投稿では、Javaとヤフー、ヤフーの社員である私、それぞれの関わりについて書きます。

黒帯制度

黒帯、という言葉を初めて見た方もおられると思いますので、制度について紹介します。 ヤフーの黒帯制度とは、短く説明すると、「各領域において突出した専門性を持つ社員を黒帯として任命し、社内外における活動を会社として支援する制度」です。黒帯制度に、詳細があります。ヤフーには、さまざまな領域、分野での黒帯がいます。私は、Javaという分野での黒帯です。そして、黒帯のその領域における活動は、会社からサポートとバックアップを受けられます。

Javaとヤフーのサービス

はじめに、Javaとヤフーのサービスの関わりを紹介します。普段の業務として、私はYahoo!メールというサービスの、コンポーネントの運用と開発をしています。Yahoo!メールは、毎月2300万人のお客様にご利用いただいているサービス*1で、内部には多数のコンポーネントがあります。そのため、コンポーネントを複数のチームで分担し、運用と開発をしています。ほとんどのコンポーネントを、Javaで運用しています。なお、ヤフーでは、社内の標準としている言語が、JavaとNode.jsであるため、Javaを使用するシステムは、数割はあると思います。Yahoo!メールを構成するコンポーネントの数は多いですが、各コンポーネントは一定のレベルで疎結合にできており、各コンポーネントを独立して運用開発できています。

また、Yahoo!メールは、1999年に開始したサービスです。ただし、内部は古い構造のまま、というわけではなく、大きなリニューアルも実施してきました。バックエンドシステムのリニューアルについては、同僚の城下が、このブログにYahoo!メールのバックエンドシステムのリニューアルという記事を投稿しており、詳しく解説しています。

ヤフーでのJavaの利用状況

今、ヤフーでは、社内のPaaS(Platform as a Service)環境として、Pivotal社のPivotal Cloud Foundryを利用しています。Pivotal社は、Javaの著名なフレームワークである、Spring FrameworkやSpring Bootなど、Spring関連のプロダクトの開発を主導している企業です。その企業が提供するPaaS環境ですので、Spring関連のサポートが充実しています。そのため、ヤフーでは、新規に作成するJavaのWebアプリケーションは、Spring Bootを使って作成し、このPaaS環境で運用することが標準的です。第8代黒帯による、このブログへの投稿「ヤフーにおけるJava事情を軽くご紹介します」で、使用しているフレームワークやツールを紹介しています。この投稿と併せて、ぜひご覧ください。

Javaと私

私自身は、15年以上、JavaのWebアプリケーションの運用開発をしてきました。Javaが好きなのは間違いありませんが、とくにJVM(Java仮想マシン)と、そして、Javaのエコシステムが好きで、ずっとJavaに関わっています。エコシステムとは、つかみづらい言葉ですが、Javaというプログラミング言語を取り巻く人や環境という意味で、この言葉を使っています。

JUGリーダーとして

私は、大阪に住んでいます。そして、関西Javaエンジニアの会(略称:関ジャバ)というJUG(Javaユーザーグループ)の代表をしています。10年前の2009年、私を含む3人で、関ジャバを始めました。それから10年、私のエンジニア人生は、とても豊かになりました。それらは、すべてJavaのエコシステムからもたらされたものだと思っています。関ジャバは、1100人以上の方がメンバーとなり、毎回のイベントに、50人もの方が参加してくれます。スピーカーも、関西はもちろんのこと、東京からのゲストも多数来られています。そして、海外からも話をしに来てくれるようになりました。アメリカ、カナダ、スウェーデン、ドイツ、イギリス、フランス、ブラジルなど... 海外のエンジニアたちとの交流から、関ジャバ設立時には想像もしなかった体験をしています。

Javaチャンピオンとして、そして黒帯として

Javaチャンピオンは、Javaの技術とコミュニティーをけん引する存在として、世界中から選出されます。2019年時点で、世界に300人弱、日本に5人います。私も、Javaチャンピオンの1人です。Javaチャンピオンとなったことで、自分自身もより多くのイベントで話そう、と考えるようになりました。しかし、企業に勤めていると、限界があります。一般的に、東京での大きなイベントであれば、業務での参加は認められやすいですが、東京以外でのイベントへの参加は、簡単ではありません。

黒帯制度の中に、こういった活動への理解やサポートがあるため、ヤフーのことも自然な形でお話ししながら、より積極的に活動できます。以前からヤフーでは、むしろ私ではなく多くの社員が、コミュニティーのイベント会場の申請や準備をしたり、スピーカーをしたりといった活動をしてきました。これから私も、日本、そして世界で、Javaのエコシステムに貢献します。

11、12月に日本のさまざまな都市でスピーカーをします

幸運なことに、さっそく今までできなかかったことをする機会をいただけました。東京以外のイベントへの参加です。加えて、関ジャバの10周年イベントを予定しており、JJUG CCC 2019 Fallというカンファレンスでもスピーカーになれました。こうして、11月下旬から12月にかけて5週連続で、東京、大阪、岡山、広島、札幌のイベントに参加して、話します。次のようなスケジュールです。

日付 イベント
11/23(土) JJUG CCC 2019 Fall
11/30(土) KanJava 10th Anniversary Party
12/7(土) Oracle Code One報告会&Javaチャンピオンツアー
12/14(土) Oracle Code One報告会&Javaチャンピオンツアー
12/21(土) Oracle Code One報告会&Javaチャンピオンツアー

Javaコミュニティーを運営されている方、イベントに参加してくださる方、Javaチャンピオンの仲間、そういった多くの方々に感謝です。

イベントでは、GraalVM、まはたJVMのJITコンパイルについて、話します。GraalVMは、今年2019年5月に正式リリースされ、今もっとも注目されているプロダクトの1つです。GraalVMは、機能が多岐にわたるため、何をするためのものなのか把握しづらい面があります。セッションを聴いていただければ、GraalVMの概要をつかんでいただけると思います。

おわりに

Java黒帯となりましたが、私は、JavaやJVMで探究したいことが、まだまだたくさんあります。私たちソフトウエアエンジニアは、アプリケーションを作ることが仕事であるため、日常ではJavaをはじめとするプログラミング言語やそのフレームワークの書き方、使い方の習熟を重視します。もちろん、これはとても大事なことです。ただ、もう一方に、書いたものを動かしている仕組みが存在します。Javaであれば、JVMが主に担っていることです。どのような仕組みになっているのかを知ることは、ソフトウエアエンジニアの知的探究心を大いに刺激します。言い換えると、とても楽しいのです。私は、ヤフー社内でも、Javaコミュニティーでも、今よりさらにJavaが楽しくなるように、黒帯制度のバックアップを受けて活動したいと考えています。さまざまなイベントで、Javaエンジニアの方たちとお話できることを楽しみにしています。私を見かけたときには、ぜひ気軽に声をかけてください!

こちらの記事もぜひご覧ください

*1:1カ月に1回以上ログインした利用者数の年間平均値。1つのYahoo! JAPAN IDにつき1人の利用者とした場合(2019年3月現在)

阪田 浩一

第9代Java黒帯

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