みなさんこんにちは。ヤフーでビジュアルデザイン領域の責任者をしている岡 直哉です。
さっそくですが、コロナ禍でのリモートワークが主体となり、皆さんはどのようにデザインのスキルアップをしていますか?
ヤフーのデザイナーは、Zホールディングスグループ各社(LINEやPayPay)のデザイナーとも活発に交流しており、デザインのスキルアップ機会をつくって切磋琢磨しています。今回はリモート環境だからこそ実現できたデザインイベント『DESIGN SESSION』をご紹介します。
DESIGN SESSIONについて
DESIGN SESSIONは、Zホールディングスグループの各社で活躍するデザイナーが実際のサービス・プロダクトをどのようにデザインしているのか、普段どのようなツールを使用しているのかなどを実際の制作作業を画面共有しながらライブ配信で解説するオンラインイベントです。
イベントを開催した背景
コロナ禍の影響でヤフーを含めてZホールディングスグループ全体でリモートワークが主体となりました。リモートワークが主体となったことで、通勤時間が無くなり時間や場所を問わずに仕事ができるようになりワークライフバランスを調整しやすくなりました。その反面、デザイナーでは他のデザイナーの実作業を見て学ぶ機会が減ってしまった、先輩社員からデザインを教えてもらう機会が減ってしまったなど、デザインに関する学びやスキルアップの機会が減ってしまったという課題が挙がりました。そこで、見る機会が減ってしまった他のデザイナーの制作過程をオンラインで見て学べるデザインイベントの企画を考えました。
イベント内容の紹介
第一回DESIGN SESSION LINE × Yahoo! JAPAN
LINE Fukuokaのデザイナー2名とYahoo! JAPANのデザイナー2名の合計4名のデザイナーに登壇いただき、ビジュアルデザインパートとUIデザインパートにてそれぞれ2名の方に登壇いただきました。
第二回DESIGN SESSION PayPay × Yahoo! JAPAN
PayPayのデザイナー2名とYahoo! JAPANのデザイナー2名の合計4名のデザイナーに登壇いただき、多言語対応やデザインシステム、イラストの描き方、Figmaを利用したLPページ作成など幅広い内容でご紹介いただきました。
どちらのイベントも350名を超える多くの方にご参加いただき大変好評のイベントになっています。
イベント成功のポイント
1. 自社だけではなくグループ企業との合同イベントとして開催
DESIGN SESSIONでは、ヤフー社内のデザイナーだけではなく、Zホールディングス内のさまざまなグループ企業に在籍するデザイナーと合同で行っています。これにより普段見られないデザインプロセスやデザインスキルをより多く学べます。また、グループ企業間の交流やデザイナー同士のコミュニケーションの場としての役割も果たせました。
2. Zoomの画面共有機能を活用した制作作業のライブ配信
DESIGN SESSIONでは、通常のイベントのように登壇資料をプレゼンいただく方式ではなく、実際の案件のデータを元にFigmaやIllustrator、Photoshopなど実際のツールを画面共有してもらいながら、どのようにデザインしたのか、どのようにツールを使っているのかを中心に、より実践で活用しやすい内容で実施しています。
アンケート結果でも「実際の作業風景が見られて良かった」「Figmaのこんな使い方があったのか」など制作作業のライブ配信に対するポジティブな意見が多く寄せられました。
3. コメンテーターと登壇者による質疑応答
イベント中は、各パートが終わった後に必ずZoomのチャット機能を用いた質疑応答の時間を設けています。また、質疑応答の際は各社代表のコメンテーターを通してチャットの質問を登壇者と共に拾いラフに答えていくという方式を取りました。登壇者1名ではなく、間にコメンテーターが入ることで、質疑応答の時間がパネルディスカッションのような感じで話が盛り上がり、それに対してさらに質問が来るという良い循環を生むことができました。
さいごに
このように複数の会社をまたいでイベントを実施したことで、本イベントをきっかけにデザインシステムの交流会が生まれたり、各社のデザイン組織に関しての相談を行ったりなどイベント後も会社間のコミュケーションの活性化につながっています。またオンラインイベントの圧倒的に良いところは、気軽に開催できる点だと思います。DESIGN SESSIONもリモート環境になりオンラインイベントを前提としていなければ、グループ企業を巻き込んだ内容にすることは難しかったと思います。他企業や遠く離れたデザイナーでも気軽に参加でき、運営側も会場の準備等がいらないため、デザイナーのスキルアップ、コミュニケーションの場としてデザインのオンラインイベントを気軽に開催してみてはいかがでしょうか?
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- 学びがある
- わかりやすい
- 新しい視点
ご感想ありがとうございました
- 岡 直哉
- ビジュアルデザイン黒帯
- ヤフーのブランディングやビジュアルデザイン全般の推進を行っています。