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テクノロジー

コンペ100%受賞者が伝授!社内業務でも使えるアイデア発想法を紹介

Yahoo! JAPAN Advent Calendar 2020の6日目の記事です。

サムネイルと同じ画像

みなさんこんにちは、ブランドコミュニケーション部の石川です。
今回は、みなさんにアイデアを出すための最強アイデア発想法をご紹介します。
こちらの手法で発想している私は、今たくさんのコンペで受賞することができています。2019年度には、個人活動として参加した社外コンペ全てで、なんらかの賞をいただきました。

また、今から紹介する発想法は会社の業務などでも幅広く使える手法なので、ぜひ最後まで見ていってください!
以下の順番でご説明していきます。

  1. デザインコンペ受賞実績
  2. コンペ受賞で培ったアイデア発想法
  3. この手法がヤフーの社内業務で役立った例

これまでのデザインコンペ受賞実績の紹介

1. 第24回 サンスター文房具アイデアコンテスト

【受賞内容】審査員特別賞受賞(2500作品中5位に選出)
【テーマ】OPEN(オープン)
【アイデア名】コメクレル
【コンセプト】コメの形をした両面テープ。
【使用用途】 指にくっつけて本をめくるアイテムとして使用します。

コンペサイト:http://www.sun-star-st.jp/news/61/24th_prize.html

コメクレルの画像

2. 第25回 サンスター文房具アイデアコンテスト

【受賞内容】グランプリ受賞(2840作品中1位に選出)
【テーマ】つながり
【アイデア名】Tapemark
【コンセプト】テープに挟むしおり紐
【使用用途】 切れ目の位置がわかる上に、爪でひっかかなくてもテープがめくれるアイテムです。

コンペサイト:http://www.sun-star-st.jp/news/61/25th_prize.html

Tapemarkの画像

3. KOKUYO DESIGN AWARD2020【ファイナリスト】

【受賞内容】ファイナリスト選出(1400作品中Top10に選出)
【テーマ】ハート(※正しくはハート記号)
【アイデア名】課題炎上付箋
【コンセプト】炎の形をした付箋
【使用用途】 課題のページに貼ることで教科書を炎上させる付箋です。 「火消さないと = 宿題やらないと」と思わせることにつながるので、勉強促進アイテムになります。難しい問題ほど大きい炎を貼るので優先順位も可視化されます。

コンペサイト:https://www.kokuyo.co.jp/award/archive/prizepast/2020.html

炎付箋の画像

4. 12th SHACHIHATA New Product Design Competition

【受賞内容】準グランプリ受賞(800作品中2位に選出)
【テーマ】これからのしるし
【アイデア名】JITSU-IN(ジツイン)
【コンセプト】手書きサインを印鑑にできるサービス
【使用用途】 一人一人の手書きサインを印鑑にすることで、同じ名字の中で差別化を図ることができます。また、海外では昔から手書きサインの文化なので、外国人にも日本の文化である印鑑を使っていただくきっかけになると考えています。

コンペサイト:https://sndc.design/archives/12th/award/

サイン印鑑の画像

5. 13th SHACHIHATA New Product Design Competition

【受賞内容】準グランプリ受賞(1300作品中2位に選出)
【テーマ】これからのしるし -日常を彩る、しるしの習慣化-
【アイデア名】名前柄紋様
【コンセプト】自分の名前を模様に変換できるサービス
【使用用途】 自分の名前を模様化することで、モノに対する愛着を深めます。また、私物の証明につながるので習慣的に使われる自分のしるしと化します。

コンペサイト:https://sndc.design/news/426/

名前風呂敷の画像

コンペ受賞で培ったアイデア発想法の紹介

要素と要素を組み合わせるアイデア発想法が効果的

毎回さまざまなアプローチからアイデアを考えるのですが、デザインコンペに受賞するアイデアには決まった共通点が存在します。
それは「既存の要素と既存の要素を組み合わせたアイデア」が受賞する傾向があるという点です。

受賞アイデアを例に挙げますと、コメの形をした両面テープ「コメクレル」は、「米 × 両面テープ」の組み合わせで生まれたアイデアになります。また、炎の形をした付箋「課題炎上付箋」は「炎 × 付箋」の組み合わせで生まれたアイデアになります。
このように、組み合わせから生まれるアイデアには説得力が生まれ、共感性の高いアイデアになるのでオススメです!

組み合わせ例の図

組み合わせアイデアを考えるには連想ゲーム方式が効果的

要素と要素を組み合わせてアイデアを生み出すには、それぞれ共通要素を抽出しなければなりません。そのための効果的な発想法として連想ゲームが効果的だったりします!

連想ゲームの図

連想ゲーム方式で発散すると「見立てるアイデア」が完成する

連想ゲーム方式でアイデアを考えていくと「見立てるアイデア」を考えることができます。そして、見立てるデザインには3つのGoodポイントがあります。

  1. ワンビジュアルで伝わる
  2. ワンフレーズで伝わる
  3. 親しみを感じやすい

他のものに見立てたデザインは、見た目で機能が説明できる点であったり、モチーフが親しみ溢れるものだと、そのアイデア自体にも親しみが湧くので共感につながりやすくなります!

見立てるアイデアのGoodポイント

このアイデア発想は社内業務にも応用できる

要素と要素を組み合わせたり、何かに見立てる発想は、親しみや共感を得てもらう手段として効果的なので、ロゴやアイコン制作の業務と相性が良いです。
また、モチーフ化することのメリットとして、ワンビジュアルでコンセプトを伝えることができるので、テキストが存在しないロゴやアイコンのデザインには有効な発想手段と言えます。

社内業務でも、ロゴやサービスアイコンを作成する機会が多いので、実際に社内のロゴ制作で「見立てるアイデア」がどう活かされたのかを制作事例を元に紹介します。

PayPayフリマのアイコン制作

「フリマらしさ」と「PayPayらしさ」がサービス側のオーダー内容だったので、PayPayであることがわかる前提で「フリマ」から連想されるキーワードを洗い出していきました。その中で、最も共感性が高く、かつ親しみ深いモチーフが「値札タグ」でした。

PayPayフリマアイコンデザイン展開の図

PayPayモールのアイコン制作

PayPayモールのコンセプトは「高級」「プレミアム感」だったので「買い物」としての視点と「高級」という視点からモチーフ化するキーワードを考えました。その中でもサービス側のイメージと近かった買い物袋モチーフがアイコンとして選ばれました。

PayPayモールアイコンデザイン展開の図

PayPayダッシュのアイコン制作

PayPayダッシュは「30分以内にすばやく配達」がサービスコンセプトだったので、「すばやい」から連想されるキーワードを考えていきました。
「共感性」や「親しみ」の他にも、良い意味で「驚き」を与えられるモチーフが考えられるとなお良いと思います。

PayPayダッシュアイコンデザイン展開の図

まとめ

ロゴやアイコンには連想ゲーム発想が有効

このように、他のものに見立てるアイデアは言葉がなくても相手に伝わるメリットがあります。そういった面では、ロゴやアイコンをデザインする際にオススメの手法となりますので、ロゴやアイコンのデザインを考える際は、以下の手順に沿って発想すると良いです。

  1. テーマから連想ゲーム方式でキーワードを書き出す
  2. キーワードの中からモチーフ化できるキーワードを選定
  3. 選定したキーワードをアイコン化する
  4. アイコンの中から共感や親しみのあるアイコンを選定

アイデア発想手順の図

社外の活動から学びを得て、社内の業務に活かすことは大事

今回の記事では、社外のライフワークにしているデザインコンペ受賞が社内の業務にも活かされているという事例を紹介しました。
それ以外にも、副業や趣味の活動が社内の業務に良い影響を与える例もあると思うので、社外活動の充実は社内業務に良い影響を与えることが考えられます。

社外活動の充実化には働き方の環境が大きく起因している

社内外問わず、充実した活動にするためには、ストレスフリーな働き方が重要だと考えています。コロナ禍がきっかけでヤフーが新しい働き方を取り入れたことで、好きな場所で好きな時に仕事する機会が増えました。

クリエイターが力を発揮するためには、一人一人が最適なリズムを作り出す必要があると考えており、そのリズムを作るために働く環境は大きく影響していると思います。
ヤフーの働き方が個別化されたことで、一人一人が自分のリズムで仕事ができる環境に変化したと言えます。

UPDATEみんなの働き方

働く環境が変わることでアウトプットの質も変わる

僕自身、働く時間や場所を自分で選べるようになったことで、1日の中で作業に集中する時間が増えたことを身を以て感じています。他の人に気を遣う必要もなくなり、時間に縛られることもないため、今ではアイデアやクリエイティブなことだけに頭を使うことができています。

そのため、以前よりも短時間で良質なアイデアを生み出すことができるようになりました。明らかにパフォーマンスが向上したと実感しています!

ヤフーの働き方はクリエイターにとって良い環境の図

僕の考えでは、質の良いアウトプットを生み出す上で「プレッシャー」はボトルネックでしかないと感じています。人が多い中で仕事をすることで周りに対する気遣いが多くなり、集中する時間が減っていってしまいます。
大事なのは、社員も1ユーザーであること。働く環境を自分で選べるようになることが、未来の働き方としてスタンダードになるべきだと思います。

その働き方を真っ先に取り入れているヤフーは、本当にすてきな会社だと思いますし、クリエイターはこの環境を活かして、どんどん良質なアウトプットを世に送り出していくべきだと思いました! みなさんもぜひ、働く環境を工夫してストレスフリーなワークスタイルを確立してみてください。

以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

著者のこれまでの実績

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ご感想ありがとうございました


石川 和也
Yahoo! JAPAN ブランドコミュニケーション部 デザイナー
2016年に新卒でヤフーに入社。ヤフーでは、ブランドコミュニケーション部に所属し、Yahoo! JAPAN Hack DayやTOUR de TOHOKU、3.11企画などのクリエイティブ制作業務などを担当。社外活動では、デザインコンペに応募しつつ、副業でオリジナル商品の開発や、様々な企業のコーポレートサイト、ロゴマークなどを手がける。

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