テクノロジー

2020.09.30

大切なのはきっかけ。新人デザイナーとのリモートコミュニケーション。

こんにちは、ヤフオク!のデザイナーの藤本です。
みなさんは、リモートワークの中、新入社員のデザイナーとのコミュニケーションに悩んだことはありませんか? 本記事では、オンライン環境でのコミュニケーションの工夫についてお伝えしていきます。

オンラインとオフラインの差

ヤフーでは2020年の3月頃から、本格的に取得回数に制限なくリモートで働けるようになりました。
リモートで働くようになってから一番大きく変わったのが、チームメンバーや案件で関わる方とのコミュニケーションの取り方です。 デザインの業務領域だと、みなさんもこんな違いを感じていないでしょうか?

オフライン(オフィス)

  • メリット:スペースを大きく使い、印刷したデザイン案をたくさんテーブルに並べて話し合える
  • デメリット:見る向きなどもあり人数が多いと、全員で同じようにデザインを見ることが難しい

オンライン(リモートワーク)

  • メリット:人数が多くても制作したデザインのシェアが簡単
  • デメリット:モニターに映せる範囲に限られているので大きなものを見るには適していない

私のチームは主にヤフオク!の販促領域と集客領域のデザインを担当しています。リモートワークになってから、より意識的にチーム内や関係者とのコミュニケーションをとるようになったので、デザインや案件に関して話し合う機会や時間が増えました。

デザイン技術を伝える難しさ

今までは新入社員が作った制作物を、直接一緒のモニターを見つつ、指差ししながらフィードバックができていました。

ところが、リモートになるとそれも叶いません。エンジニアであればGitHub上でフィードバックがしやすいですが、デザイナーは自然と視覚情報が中心となります。Photoshopのフィルターのどれを選んで作れば良いなど横でアドバイスをしたり、自身のパソコンでデモンストレーションして見せることもできなくなりました。

リモート環境でのフィードバックのコツ

そこでリモート中心になってからは、成果物のフィードバックは視覚的な情報をメインにしたやり方にしています。まだテレビ電話的な使い方しかしたことない人もいらっしゃるかもしれませんが、Zoomはペン機能を使ったコミュニケーションもできます。

ペン機能を活用、Zoomの画面共有でより伝えやすくする

まず新入社員が、成果物をZoomで画面共有します。その他の参加者は、Zoomの「コメントをつける」ボタンを押すことで、共有画面にペンで自由に書き込んだり、テキストを打ち込んだりできるようになります。これが指差しの代わりとなり、ペンで記入したり線で囲ったりして、明確にその位置を伝えられるようになりました。

このとき、同時に複数名が参加できるので、発言するタイミングが難しいと感じる人がいますが、直接呼び掛けたりすると発言やアドバイスが増えます。オフラインの時と異なり、オンラインだとデザインを各々の手元のモニターで見ることができるというメリットもありました。先輩たちが操作方法をデモンストレーションしたい際も、「画面共有もらいますね」と一声かけて共有を切り替えれば、シェアできます。

大切なのはテンポづくり

Zoomを利用すると作業画面の共有をお互いにすることができるので、指摘箇所や作業内容などを今までよりも分かりやすく共有できます。ここで大切なのが、伝えるテンポです。

オフラインで対面のフィードバックをする際は、「伝わったようだな」「ちょっと説明が難しかったかな」と相手の表情を探りながらコミュニケーションを変更できますが、リモートでは表情が見えにくいです。回線の速度によってはラグが生じて作業自体が見えていない可能性もあります。新入社員であれば、「今のところ、ちょっと待ってください」と流れを止める発言も勇気がいるでしょう。

そこでフィードバック時は、このように進行を工夫しています。

  • 新卒が疑問を感じた時は、すぐに発言してもらう(後で聞くつもりだとさらにタイミングを逃しやすく、また何に困ったか全員が共有できるとフォローしやすくなります)
  • ゆっくりと丁寧に適度に伝わっているか、ヒアリングしつつ進める(意識的に「今の所でわからなかったところはありますか?」などの言葉をかける)

テンポを調整することで、参考になるデザインやサイトのURLを「いま送るね」とチャットで気軽に共有することもできるようになりました。

ほか、このような工夫もしています。

  • 新卒だけでなく、他のメンバーに対して意識的に発言を促すようにする(一握りの人しか発言しない会議は他人事になりがちですが、大勢が発言する会議だと自分事化できます)
  • 発言が被ったときは譲ったり、一段落ついてから発言する(発言機会を奪われない空気ができていると、新入社員も発言しやすくなります)
  • カメラはできるだけオンにして、表情が見えるようにしてもらう(ついてこれてない人はいないか、もう次の話題に移ってよさそうか、雰囲気から察しやすいです)

新入社員が話しかけやすい環境づくり

自分が新入社員として入ったばかりのことを思い出しても、話しかけて良いタイミングが分からず、ハードルが高かったです。今までは、席にいるのを見計らったり、たまたま自動販売機の近くで出会って話したりなど、直接顔を見て言葉やジェスチャーでコミュニケーションが取れていました。それがリモートになった結果、いつでも連絡してくれていいよ! と言われても、相手の様子が見えない分、今まで以上にハードルが高くなっています。

定期的に話すきっかけを作る

そこでまずは、先輩方との距離を近くするため、チームで定期的に話すタイミングを作りました。

ここで、新卒だけでも先輩方だけでもなく一緒に話せる話題に誘導すると、発言のハードルが下がります。

  • 最近変わった、パッケージデザインはある?
  • こんなデザイン系のイベントがあるよ
  • ヤフオク!でこういうものが出品されていたよ
  • ネットで話題になっていたキャンペーンのデザインってどう?
  • 最近デザインが気に入って買っちゃったものはある?
  • あのCM面白かったよ

といった具合です。これにより、定期的なオンライン会議以外の場でも、新入社員と先輩の間でコミュニケーションのハードル方が高かったのが、自発的にコミュニケーションをとれるように変わっていきました。

先輩社員のデザイン対しても、フィードバック機会を作る

リモートだと、配属はされたけれども、周りの先輩デザイナーがどういう案件をしているのか、どういうデザインを作っているのか、日頃何をしているのかが全く見えなくなりました。
これが分からないと、どの先輩に何を聞いたら良いのかや、会話のきっかけを作ることが困難になります。そこで有効なのが先輩社員のデザインした物を見る機会を作ることです。

同じ案件に入っていればきっかけはあるのですが、全部の案件に入る訳にはいかないので、朝会や定例など集まるタイミングで見せる機会を作ります。
ここで大切なのは、先輩社員との協力です。

「あの案件のデザインや実装が興味深かったので、ぜひ朝会で話してください。」とお願いしたりしています。

毎回は厳しいと思いますが、できるだけ作った物を見せる機会を作るように心がけましょう。 新人デザイナーにとっても良い刺激や話しかけるきっかけにもなるので、おすすめです。

おわりに

何を伝えるにしても大事なのはコミュニケーションをとるきっかけです。
今回紹介した内容以外にも、共通の話題をいくつ作れるかが大切になってきます。 人によって違うため一概には言えませんが、より相手が見えづらいリモートだからこそ、いつも以上に丁寧なコミュニケーションを心がけられればと思います。


藤本 昂志
デザイナー

Yahoo! JAPANでは情報技術を駆使して人々や社会の課題を一緒に解決していける方を募集しています。詳しくは採用情報をご覧ください。

関連記事

このページの先頭へ