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テクノロジー

インハウスデザイナーがデザイン力を高めるコツ #デザイン

インハウスデザイナーがデザイン力を高めるコツのトップ画像

第9代黒帯 ビジュアルデザイン領域に着任しました、岡です。今回は「インハウスデザイナーがデザイン力を高めるコツ」をご紹介します。その前にまずは、担当した仕事の一部をご紹介します。

黒帯とは:https://about.yahoo.co.jp/hr/workplace/mypolaris/

担当した仕事

インターネットの歴史

2018年4月1日にYahoo! JAPANの誕生22周年を記念して作られた特別コンテンツです。インターネットの歴史49年分の事象を3Dの巨大なタワーで表現しました。 「インターネットは芸術である」をコンセプトに彫刻のようなグラフィックでビジュアライズしたWEBコンテンツになります。

https://internethistory.yahoo.co.jp/

インターネットの歴史49年分の事象を表現した3D巨大タワーのトップ画像

3D巨大タワーやスマートフォン画面

君の名はペア動画

大ヒットした「君の名は。」のBlu-ray&DVD発売に合わせて、東宝とコラボしたYahoo! JAPANアプリのプロモーション企画です。2台のスマホを合わせると瀧と三葉が出会えるオリジナル特別動画が視聴できるインタラクションコンテンツ。

リリース後、人気YouTuberが視聴体験した動画をあげるなど、多くのユーザーから反響があった企画です。

君の名はペア動画の宣伝ビジュアル

令和号外新聞

2019年4月1日、平成に代わる新元号「令和」が発表されました。そんな歴史的な新聞号外に全国25紙の号外で、ヤフーが会社のメッセージを発信。 新元号について書かれた号外記事との相乗効果があるかたちで、ヤフーのサービスのことも伝えたい。そんな思いから、検索窓と『詳しくはWEBで。』 という文字を載せただけのシンプルなクリエイティブの号外を制作しました。

令和発表の際に掲載した新聞広告

新聞広告のデザイン画像

インハウスデザイナーがデザイン力を高めるコツ

1.良いクリエイティブを常にインプットする

インハウスデザイナーの課題として、まず1つに社内のクリエイティブにしかほとんど触れる機会がない点が挙げられます。クライアントがいるわけではないため、デザインの確認は社内で終わり、デザインの共有も担当サービスのデザイナー同士で行うため、アウトプットに対するフィードバック範囲が狭くなってしまいます。

インハウスデザイナーという環境に甘えてしまっては自身のデザイン力はもちろん周囲のデザインを判断する力も衰えてしまう一方です。

そこで、私は以下のような事を通して、自身のデザイン力を高め、またクリエイティブを判断する視点を向上させています。

1)クリエイティブ共有会

私の所属する部署では、月に1回良いクリエイティブの事例や面白いプロモーションの事例などを共有しています。

デザイナーだけではなく企画や開発の方も参加して、チーム全員が今世の中で話題になっているクリエイティブやプロモーション案件をインプットし考察します。

そうする事で全員のクリエイティブに対する意識が向上し、社内だけではない社外の案件と比較する視点が持てるようになります。

社外の視点でもデザインを考えられるようになると、今担当している案件のクリエイティブがイケているかどうかを関係者全員が的確に判断できるようになります。

2)自分なりの引き出しブックマークの作成

美術大学時代から行なっている事で、世の中の良いデザインや参考になるデザインを集めてすぐに見られるように自分なりのブックマーク集を作成しています。

ブックマークする際のコツとしては、アート系/ビジネス系/派手系・・・など、ジャンルごとに分けてブックマークしておく事です。

自分の担当案件をデザインする際に、まずブックマークしておいた中から近しいジャンルの参考事例を見つけ、いくつか頭の中に良いデザインをインプットした状態でデザインを始めます。そうすると、世の中で良いとされているデザインが頭の中に残っているため、そのデザインと比較しながらデザイン作業を進めることができるので、自身のアウトプットの質も向上していきます。

また、参考事例の引き出しが多いとデザインに迷った時もすぐに軌道修正や方向転換をすることができデザイン作業を進める上でとても役に立ちます。

上記のようにデザインのインプットを常に行うことは、外部のデザインに触れる機会が少ないインハウスデザイナーにとっては欠かせないものであり、デザインを行う上でとても大切な事です。

2.外部のクリエイターと交流する

カンヌほぼデジタル説というイベントの会場の様子

▲カンヌほぼデジタル説

次にデザイン力をあげるコツは、社内以外の外部のクリエイターやデザイナーと接する機会をなるべく増やすということです。

外のクリエイターと接することで、自身のモチベーションのアップにもつながります。また、他者と比較する事で、自分のデザインスキルの弱い部分が見えてきて、次にどのようなスキルを磨くべきかが見えてきます。

ヤフーでは、LODGEという「オープンコラボレーションスペース」を利用して外部のクリエイター・デザイナーと交流できるイベントを定期的に開催しています。

このように定期的に外部のクリエイターと交流する事で、社内に閉じない広い視野を持ったデザイナーになることができると思います。

LODGEのイベントカレンダー:https://lodge.yahoo.co.jp/event/

3.幅広いジャンルのデザインに挑戦する

担当したデザインをまとめた画像

最後に紹介するのは、 幅広いジャンルのデザインに挑戦するという事です。

インハウスデザイナーはどうしても特定の領域のデザインを担当することが多く、似たようなジャンルのデザインスキルのみが身につきがちです。

そこで、普段はあまりやらないデザインに挑戦する事でデザインスキルの幅を広げることができ、それが自身の得意とするデザインのスキルをさらに向上させてくれることにもつながると思います。

ヤフーでは、ジョブチェンという部署移動が可能な制度と風通しの良い社風のおかげで、自分が挑戦したいデザインがあればそれに挑戦することが可能な環境が整っています。

そういった環境を活かして、特定のジャンルのデザインスキルだけを磨くのではなく、幅広いジャンルのデザインに挑戦することがデザイナーとしてスキルアップしていく上で大切なことだと思います。

まとめ

今回は「インハウスデザイナーがデザイン力を高めるコツ」という内容で記事を書かせていただきました。

100を超えるサービスを持つヤフーだからこそインハウスデザイナーでも1つのジャンルにとどまらず広い視野と知見を持った応用の効くデザイナーになることができるのだと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

プロフィール

2013年多摩美術大学卒業後、新卒でヤフーに入社。

3年間Yahoo!ショッピングでセールページやキャンペーンページのデザインを担当した後、マーケティング&コミュニケーション本部に異動し、「いい買物の日」「3.11検索」「令和号外新聞」などのサービス横断のプロモーションやブランディング業務を担当。

現在は、CEO ブランドコミュニケーション本部で、オリンピック・パラリンピックに向けたプロモーションなどのプロジェクトマネージャーやデザインディレクションを担当。

また、2016年からフリーのデザイナーとして個人活動をはじめ、休日に企業のサイトやアーティストのプロフィールサイト、名刺、ロゴ、屋外広告など多岐に渡ったデザインの仕事をしている。

受賞歴

  • Lancers of the year 2017 パラレルワーク賞
  • Japan Six Sheet Award 2017 金賞
  • Metro Ad Creative Award 2017 プラニング部門:協賛スポンサー賞
  • Metro Ad Creative Award 2017 デザイン部門:メトロアド賞
  • Spikes Asia 2017 ブロンズ ーインターネットの歴史2017ー
  • Japan Six Sheet Award 2018 ファイナリスト
  • Metro Ad Creative Award 2018 デザイン部門:審査員特別賞
  • JAGDA賞 ーインターネットの歴史2018ー
  • D&AD ブロンズ ーインターネットの歴史2018ー
  • Japan Six Sheet Award 2019  富山市長賞

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岡 直哉

ブランドマネジメント室デザイナー

サービス横断のプロモーションやブランディングに関する企画の立案とデザイン業務を担当しています。

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