デザイン特集1本目の記事です。
こんにちは。ブランドマネジメント室 デザイナーの武井です。
ゴールデンウィーク明けにこの記事を書いているのですが、正直、連休明けの執筆は頭が回らなくてダメです。
今回はヤフーの公式キャラクター「けんさくとえんじん」のデザインや設計手法の秘密に触れます。
けんさくとえんじんとは?
ヤフー公式キャラクターのけんさくとえんじんです。見たことある人もいるのではないでしょうか。けんさく: 頭が良くて、すばしっこくて、探し物が得意。ヘルメットはえんじんにプレゼントしてもらった。
えんじん: 話すのは苦手だけど、プログラミング言語は得意。やさしくて、ちからもち。けんさくと幼なじみ。
けんさくがえんじんにしょっちゅうちょっかいを出し、やさしいえんじんはけんさくを見守ります。
そんな二人の関係性がわかるイラストをいくつか紹介します。
#マジックショー に出てみたいから、えんじん、練習に付き合ってよ。#けんさくとえんじん #えんじんの運命いかに pic.twitter.com/LJkJhX2L9l
— けんさくとえんじん (@kensakutoenjin) March 30, 2019
この鬼、しぶといな!早く外に行け!#節分 #けんさくとえんじん pic.twitter.com/pgKk5ai4GU
— けんさくとえんじん (@kensakutoenjin) February 3, 2019
#けんさくとえんじん4コマ漫画
— けんさくとえんじん (@kensakutoenjin) February 27, 2019
「隙」#4コマ漫画 #けんさくとえんじん pic.twitter.com/F4erXKCJKZ
いたずらっこなけんさくだけど、基本なかよし。
寒いけど、ふたりだとあったかいね。#二人マフラー #けんさくとえんじん pic.twitter.com/GkFaeAC9Lk
— けんさくとえんじん (@kensakutoenjin) February 16, 2019
また、けんさくとえんじんには個性豊かな4人のともだちがいます。
そんな彼らの日常を切り取ったイラストをTwitterで公開しています! フォローしてね!
けんさくとえんじんTwitter
ヤフーはなぜ公式キャラクターを作ったか?
キャラクター乱立という課題
実は、けんさくとえんじんが生まれる前にも、ヤフーにはキャラクターが存在していました。
こんなに......
当時、キャラクターについてはガイドラインもなく、全社的な議論もありませんでした。そのため各サービスで独自のキャラクターが乱立してしまいます。
その結果、個別のサービスは想起できても、Yahoo! JAPANというブランドは想起しにくい状態になっていることが課題となっていました。
そんななか、2013年4月にYahoo! JAPAN全体のデザインをかっこよくしたい・統一していきたいという方針から、独自キャラクターの掲載が停止となりました。Yahoo! JAPANとして統一したブランド体験を提供し、ブランド想起率を高くしていきたいためです。
キャラクターが完全に廃止されたタイミングで、会社を代表するキャラクターとして けんさくとえんじんが誕生しました。
(もちろん、ブランドイメージアップの役割だけでなくサービス貢献やライセンスアウトも目的としていますよ)
キャラクターの作り方
まずはキャラクターのラフ案をどんどん描き、良さそうなアイデアはすぐに描き起こしていきます。その数なんと31体!
チームメンバーの投票とコメントで数を絞っていきます。今いるキャラクターは選ばれし子たちなのです。
▼やむなくボツとなったキャラクター
▼髪形のパターン出し
キャラクターを構成する要素で大事なのが「性格」と「関係」です。
この2つを決めていくにあたり、私たちがどこか共感できるような要素をちりばめます。
性格
- しゃべることが苦手なえんじん
- なんでもお金で解決しようとするキャッシュ
- オタ活資金を得るためにアルバイトをするバイト
- かわいいものが好きで、虫が嫌いなクエリ
関係
- けんさくとえんじんは幼なじみ
- えんじんとバイトはお互い相談相手
- ハックとけんさくは良きライバル
- キャッシュはけんさくのヘルメットを狙っている
こちらはほんの一部ですが、誰かが共感できたり、クスリとするような関係性があることで、キャラクターを身近に感じることができます。
▼メンバーでアイデアを出し合って、よいと思ったものを選んでいきます。
性格が決まったら、そのキャラクターのコンセプトとなるイラストをそれぞれ描きます。このイラストが各キャラクターのベースになります。
キャラクターの育て方
ファンを獲得するには?
ファンです。まずファンの獲得を目指します。
けんさくとえんじんは、まず社員に好きになってもらうことからはじめました。
社員同士のコミュニケーションにキャラクタースタンプを使ってもらったり、社内限定で特別なグッズを販売したりなど、インナーコミュニケーションを充実させました。
▼キャラクタースタンプを使ったコミュニケーション例
▼拠点ごとに大型フィギュアを設置
▼社内限定でのグッズ販売
▼ファンの拡大モデル
キャラクターがもたらすコミュニケーション改善効果
キャラクターはLINEスタンプをはじめ、ヤフーのさまざまなサービスで見る事ができます。
彼らはただそこにいるだけでなく、コミュニケーションを助ける役割を持っています。
たとえば、普通であればストレスを感じやすい場面でも、キャラクターを使うことでストレスを軽減させる効果が期待できます。
将来的には、こんなことも......? ※あくまでも私個人のイメージです
おわりに
彼らの活躍はどんどんひろがっており、LINEスタンプは通算1,900万ダウンロード*を達成し、期間限定で販売したけんさくのぬいぐるみも完売御礼となりました。
ヤフーのサービス内での活躍も増えてきて、ヤフー対ユーザーの無機質なコミュニケーションは、キャラクターの誕生により温かいコミュニケーションへと変化しています。
また、彼らには「ヤフーよりも有名になる!」という夢もあります。
今はまだヤフーを代表するキャラクターですが、もっともっと有名になって、将来は国民的キャラクターになることを目指しています。
そんな夢を背負い国民的になるために挑戦し続ける彼らを、今後ともよろしくおねがいします。
*2016年10月〜2019年3月のLINEスタンプ累計ダウンロード数より
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