こんにちは、R&D統括本部 プラットフォーム開発本部の兼田です。
本日、YJDNにて、Silverlight Map SDKを公開いたしました。
Silverlight Map SDKを使うことで、Silverlightアプリケーションに、Yahoo! JAPANの提供する地図機能を簡単に組み込んで活用いただけるようになります。
SilverlightマップAPIとの違い
ウェブページ貼り付けとデスクトップ実行
以前(2010年8月)、YJDNから公開したSilverlightマップAPIは、ユーザーによるウェブページへの貼り付けのみが可能でした。貼り付け方法の詳細はこちらを参照してください。
従来のウェブページ上での動作しかしSilverlightマップAPIはHTML内に組み込むことが出来るだけで、Silverlightアプリケーション内に組み込むことが出来ず、従ってアウト オブ ブラウザやフルスクリーン実行といったSilverlightの主要な機能を利用することが出来ませんでした。
今回公開したSilverlight Map SDKはSilverlightアプリケーション内に配置できる地図コンポーネントであるため、ウェブページへの貼り付けやフルスクリーン実行だけでなく、Silverlightのアウト オブ ブラウザ機能を利用したデスクトップアプリケーションにも対応しています。
デスクトップアプリケーションとして動作さらにアウト オブ ブラウザによるTrustedモードを利用すれば、ローカルファイルなどクライアントリソースへのアクセスだけでなく、COMを利用してExcelデータを操作するアプリケーションなどを開発することが可能になります。
開発言語とデザイナー画面によるレイアウト
また、SilverlightマップAPIではJavaScriptによるプログラム操作でしたが、Silverlight Map SDKではC#.NETやVB.NETによる本格的なプログラム操作とカスタマイズが可能となります。
開発環境にはVisual StudioまたはExpression Blendが必要になりますが、デザイナー画面からレイアウトとプロパティー変更による地図配置と簡単なカスタマイズが可能で、プログラムをまったく知らないユーザーでも利用することが可能になりました。
Visual Studioによるデザイナー画面 Expression Blendによるデザイナー画面画像処理にDeep Zoomを活用
地図の画像処理にSilverlightのDeep Zoomを利用しました。Deep Zoomにより、地図のズームイン・アウトや移動といった基本的な動作が滑らかで美しいアニメーションとなり、高度な画像キャッシュ機能で処理が高速化され、快適な操作性を実現することができました。
スタイル地図の利用
Silverlight Map SDKには、従来の標準地図/航空写真/地下街に加えて「スタイル地図」が追加されました。スタイル地図とは、デザインをカスタマイズすることができる地図になります。
ベースとなるデザインは以下の22種類が用意されています。
さらに、地図上のオブジェクトの表示・非表示を設定することで、注記や境界線を除去して表示するといったことも出来ます。
ビジネス用アプリケーション開発にも活用
住所を扱うアプリケーションや社内システムにSilverlight Map SDKを組み込むことで、業務アプリケーションにおいても直観的で快適なユーザーインターフェースを実現し、作業時間の短縮に貢献できます。
※商用利用に関するライセンスはこちらをご確認ください。
住所録アプリケーションに地図を利用した場合さらに、Silverlight 4の特性であるWindowsのCOM呼び出しやファイルシステムへのアクセスなどを利用すれば、Silverlight Map SDKを組み込んだアプリケーションとExcelを連動させてデータを引き渡すといったことも可能となります。
ぜひ、企業ユーザーの方にもご活用いただければと思います。
今後に関しては、Windows Phone 7の開発ツールとしての機能強化もロードマップとして視野に入れていきたいと思います
今後とも、Silverlight Map SDKをよろしくお願いします。
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